モートン島とモートン湾に生息する生物たち
陸地のナショナルパーク(国立公園)と海のマリンパーク(海洋国立公園)に囲まれたとても珍しい環境に位置するモートン島のタンガルーマ・アイランドリゾート。 そこには絶滅危惧種など、他では見ることができない生物が生息しております。
モートン湾
ジュゴン
モートン湾には600〜800頭のジュゴンが生息しており、最大100頭の大群も時折見られます。モートン湾のジュゴンの個体群は地理的に200km離れたハービーベイにもそれに近い個体群が確認されております。モートン湾のジュゴンは、繁殖速度が遅く、近年は主要な食料源である海草が減少しているために、絶滅の危機にあると発表されております。
クジラ
毎年オーストラリアの冬になると、多くのザトウクジラが南極海からオーストラリアの東海岸線に沿って北へ移動し、北クイーンズランドの暖かい海で出産します。現在の自然保護法では「最も懸念の少ない」種としてリストされていますおり、ザトウクジラの個体数は毎年徐々に増加しています。有名な白鯨「ミガルー」や他の白鯨もモートン島付近で回遊しているのが目撃されており、モートン湾に訪れる他のクジラの種類には、ミナミセミクジラ、マッコウクジラ、カズハゴンドウ、ミンククジラなどが確認されております。ホエールウォッチングクルーズでは、クジラとは十分な距離を保ち、クジラの近く際にはエンジンを停止することが重要です。タンガルーマでは毎年6月から10月までホエールウォッチングクルーズを行っています。
イルカ
モートンベイマリンパーク(海洋国立公園)には、バンドウイルカとインドパシフィックハンプバックイルカの2種類のイルカが生息しています。バンドウイルカはモートン湾の周りを泳いでいるのが頻繁に確認されており、野生イルカ餌付け体験で毎晩タンガルーマにやってくるイルカたちはバンドウイルカです。モートンベイには、餌付けプログラムに訪れるような約15頭の小さなグループの形成もありますが、沖合の他のグループには百頭以上にもなるグループも確認されております。 2つの生息種のうち、あまり一般的ではないインドパシフィックハンプバックイルカの特徴は、背中のこぶに乗っている背びれが特徴で、1992年の自然保護法では珍しい種類としてリストされており、体の色は淡いピンクから灰色です。
ウミガメ
モートン湾には、世界で確認されている7種のウミガメのうち6種が生息しており、海草の繁殖地がウミガメの重要な餌場となっています。これら6種のうち、モートン湾でよく見られるのは、アオウミガメ、アカウミガメ、タイマイで、それぞれ1992年自然保護法では絶滅危惧種であるとリストアップされています。モートン湾には、10,000匹以上のアオウミガメと2,000匹以上のアカウミガメの生息が確認されております。
モートン島の野鳥
モートン島とモートン湾に生息、または移動してくる野鳥は約195種で、国際協定(JAMBA、CAMBA)で保護されている31種の渡り鳥をも含みます。
クッカバラ(ワライカワセミ)
モートン島を住み着いているクッカバラが多くおり、クッカバラはカワセミ種としても知られております。オーストラリアの多くのスポーツチームではチームのマスコットとして使用されることもよくあり、2000年の夏季シドニーオリンピックでは3つのマスコットの1つにも選ばれました。
クッカバラ(ワライカワセミ)はとても社交的な鳥で、その象徴的な「笑い」のような鳴き声で簡単に認識できます。
ペリカンと海鵜
モートン島とタンガルーマで頻繁に見られる野鳥はペリカンと海鵜で、桟橋の近くで魚の餌を求めて定期的に姿を表します。地元の海鵜はかなりいたずら好きであることが知られており、毎晩のイルカ餌付けのために用意した餌の魚を盗もうとすることも見かけます。
モートン島の植物と生物
モートン島とタンガルーマには、次のようなさまざまな野生生物の自然生息地でもあります。
- 36種類の爬虫類
- 14種の哺乳類
- 11種の両生類
- 6つのコウモリ種を含む11の在来の陸生哺乳類
モートン島の生態系は複雑であり、壊れやすい生態系で形成されており、多くの植物は低栄養の砂質土壌と「ティーツリー」で染色された酸性水に適応しています。島には多くの植生群落があり、Scribbly GumとPink Bloodwoodが多く広大な森林地帯を形成。耐塩性の地被植物は、砂を閉じ込めて結合することにより、砂島や砂丘を浸食から保護する上で重要な役割を果たし、そして他の植物種が繁殖できる働きをしております。またモートン島には約64種の食用植物が見られます。